奈良歴史探訪の会の皆様23名の参加です。奈良県生駒市や大和郡山市などからのお越しでした。
台風16号の影響も心配されましたが、関東の東側に向かったため大阪はお天気になりました。

地震学の歴史セミナー (西館セミナー室)
地震計の模型を解説します。地震計の仕組みがよく分かります(西館ホワイエ)
ウィーヘルト地震計の解説(本館地下展示室)
この地震計は、阿武山観測所が開設してから2年後に導入した地震計で、約60年間、この場所で地震観測をしていました。機械式の地震計で電気はいっさい使っていません。倍率は水平動が170倍と、当時は世界最高倍率を誇っていました。
地球の裏側からの地震波(S波)も観測でき、地球の内部構造の解明にも活躍しました。錘は1トンと自動車並みの重さで、板バネで”吊り下げた”形の”倒立振子”です。
錘の最下部(ここの板バネで1トンの錘を吊り下げています)
ウィーヘルト地震計
今日のミニプログラムは阿武山古墳でした。昭和9年に当時所長の志田順が、地震計設置のため裏庭奥に竪穴を掘っていて偶然発見したものです。石室から棺が出てきました。観測所構内に棺を安置していましたが、その後また埋め戻してしまいました。
遺骸はミイラ状態で、その被葬者は「中臣鎌足」と云われています。このセミナーは阿武山観測所でしか聞くことのできないお話です。
国史跡「阿武山古墳」 この中央の地下3mに石室があります。