京都大学阿武山観測所のサポーター会です。施設見学会の運営、案内・解説や出前講座などをやっています。
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日曜日とあって、お子様連れや家族で参加の方が多くいらっしゃいました。セミナー室は換気を徹底し、机も間隔を空けて一人掛けにしています。サポーターは、マスク・フェイスシールドと感染予防に努めての対応です。
地震学の歴史講座(西館第1セミナー室)
地震計の仕組みを解説しています。この模型を見れば一目瞭然!
屋上展望ツアー (本館屋上)少しモヤがかかっていました。
記録紙にススを付ける「スス掛け装置」手前は大森式地震計
昔は地震計の記録には紙にススを付着させ、それを針で引っ搔いて描画していました。摩擦が少なく綺麗に書けていました。毎日、白い記録紙にススを付ける作業は大変だったと思われます。
私も何回かスス掛け作業をしましたが、あの煙の中でのスス掛けには参りました。
記録紙に”薄くススを掛ける”のが難しいです。ムラができたりして相当な経験がいるようです。
スス掛け装置(左)とニス掛け装置(右)
スス掛けは、灯油ランプに火をつけて紙にススを付けます。その後、プロパンガスに替わりました。小さい穴に火を点け、不完全燃焼を起こしてススを付けます。
ニス掛け装置は記録を保存するためにニスを付けて乾燥させれば出来上がりです。このような記録が60年間でおよそ15万枚を保存しています。
世界で最初の電磁式のガリチン地震計(子どもさんが興味深々でした)
夏休み企画2021も最後の講座となりました。8月15日(日)に高槻南平台にある高槻市立自然博物館(あくあぴあ芥川)でのペットボトル講座です。
早朝は大雨模様でしたが午前9時頃には雨も上がり、荷物搬入も何とか済みました。昼前には久しぶりに太陽が顔を出していました。小一時間かけて会場設定も終わりました。会場作りもみんな慣れてきた様子です。10時頃にはペットボトルを持って子ども達が来てくれました。
「ペットボトル地震計をつくろう!」 地震学のあと、楽しい工作です。
ペットボトルカッターで本体の加工です。この作業が一番楽しいようです。
立ち上がっての作業です。うまくカットできたかな。
ペットボトル地震計の完成です。
この講座は阿武山観測所が毎年実施している「夏休み企画」で、大変人気のある講座です。神戸市では参加希望が多く、抽選で倍率は7倍という人気でした。
今年はコロナ禍のため、募集人数も例年の半数まで減らして実施しました。夏休みの自由研究にするために参加した小学生も多くいたようです。
************************* 一般見学会(8月21日) ****************************
一般見学会の模様です。午前・午後で19名の参加者でした。午後はキャンセルも出ましたが、参加者は少なかったです。
午前の見学会(地震学の歴史)西館セミナー室
世界で1台しかないという”佐々式大震計” 波形記録を解説しています。
この地震計は、二代目所長の佐々憲三が開発した地震計で、近くで起こる大きな地震を観測するために作りました。1943年の鳥取地震の記録を最初から忠実に記録した波形の解説をしています。阪神淡路大震災時の記録もあり、波形記録では、東西に11.8Cm動いた記録を掲示しています。
この地震計は1934(昭和9)年から1997(平成9)年まで観測していました。もちろん今でも動きます。
屋上展望です。曇っていましたが、大阪市内もよく見えていました。(本館3階屋上)
今日のミニプログラムは観測所の建物ツアーです。
阿武山観測所は2007(平成19)年、大阪府の近代化遺産に選定されました。モダニズム建築にドイツ表現主義的な個性を主張した建築様式です。普段入ることが出来ない場所までご案内しています。建築ファンにはたまらない建物のようで、「建物だけ見せてほしい」という参加者も多くいらっしゃいます。
映画やテレビドラマのロケ地として数多くの作品があります。本館1階の入り口付近にある椅子は有名な「アヤセハルカイス」です。ここで記念写真を撮る見学者もいらっしゃいます。どんな椅子かは見てのお楽しみ!
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高槻市の夏休み子ども大学「ペットボトル地震計をつくろう」講座が、総合市民交流センター(クロスパル高槻)で開催されました。朝方に台風9号が九州に上陸しましたが、高槻市では午前中は影響もなく、子どもたちが参加してくれました。
この企画は、高槻市在住の小学生を対象に、市内4大学の教員たちにより、工作や実験などを通して普段出来ないようなプログラムで楽しく知る機会を提供し、夏休みの思い出や自由研究などのヒントにしてもらう催しです。
「ペットボトル地震計をつくろう」講座の会場風景
京都大学阿武山観測所からは、毎年恒例のペットボトルを使った地震計の工作を提供しています。プログラムは「地震はどうして起こるのか」や「地震計のしくみ」などの解説と、本物の地震計を使って地震記録を観察してもらいました。
ペットボトルカッターでの工作(この作業が一番楽しいです)
地震計の仕組みが分かる実験です。
今年も多くの参加者に来ていただきました。子どもたちは、「地震計のしくみが良くわかった」。また「夏休みの自由研究にしたい」と、嬉しそうに持って帰りました。
毎年参加希望が多く、今年も抽選で16組の親子が参加しました。
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次回の講座は8月15日、高槻市立自然博物館(アクアピア芥川)で行います。