京都大学阿武山観測所のサポーター会です。施設見学会の運営、案内・解説や出前講座などをやっています。
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今年最初の一般見学会です。午前午後で21名の参加でした。屋上からの眺望もあまりよくなかったですが、午後は大阪湾が光って見えていました。
冬は空気も澄んでよく見えるのですが、年末からずっとモヤがかかって良くないです。
午前のセミナー(地震学の歩み)
京大防災研究所からリアルタイムでの震央分布図が見れます。(西館ホワイエ・展示室)
ウィーヘルト地震計の解説。1932年から60年間、この場所で観測していました。
佐々式強震計の展示解説
この地震計は、振り子の錘が上下にあり、板バネでたすき掛けにつないでいる特殊なもので、連成振り子といいます。このため、水平動では振り子が余計な揺れ(上下動)の影響を受けない仕組みになっています。やや大きい地震の観測に使われました。
屋上展望(本館3階ベランダ) 天気はよかったのですが、残念ながら視界は悪かったです。
今日の見学会では、NPO法人阿武山地震・防災サイエンスミュージアムから「冊子・阿武山観測所のガイドブック」を販売しています。観測所が保有する歴代地震計の数々と、近代化遺産にも選定されているレトロな建築物など、解説と写真が満載されたの冊子です。(一部500円)
見学会の木ねんに、またお知り合いの方へのお土産などいかがでしょうか。A4版26ページ
ガイドブックの販売コーナーも新設しました。
今年も阿武山観測所の見学会に是非ご参加をお待ちしています。次回は1月16日(日)
12月は3件の団体見学会がありました。また一般見学会も盛況で、ほぼ定員の参加者です。先月、NHKの「ニュースほっと関西」が阿武山観測所で生中継されたこともあり、見学の予約も多くなっています。
6月~8月は新型コロナウイルス感染症防止のため、見学会も中止が多くありましたが、10月頃より通常の見学会に戻りました。セミナー室は、消毒・換気などの対策をとっています。
12日、高槻市子ども会連合会の見学会
大森式地震計の見学(高槻市子ども会連合会)
ウィーヘルト地震計 100年以上前に考案された地震計(機械式で電気は使っていません)
15日は府立芥川高校の2年生の皆様の見学会でした。総合的な学習の一環として郊外での施設体験などで来所されました。
芥川高校の見学会(西館セミナー室)
地震計展示室の見学風景(本館地階)
阿武山観測所の本館地階展示室は当時のままの状態です。冷暖房などエアコンもありません。今日はかなり冷えて寒かったです。
地震計も当時のままの状態で展示保存されています。昭和初期に完全にタイムスリップできます。
屋上展望 今日はさすがに寒かったです。
見学会のあと、ミニプログラムがあります。内容は日替わりで、「阿武山古墳」「観測所の建物」「周辺の植物観察」などがあります。11月から新しく「防災セミナー・クイズ形式」も追加されましたが、こちらの希望はかなり多くなっています。防災を学びながらクイズに答えるというもので、参加型の新しい講座となっています。
今年の見学会は12月19日の一般見学会で終了の予定です。来年は1月8日の一般見学会から始まる予定です。現在、空きもありますので皆様のご参加をお待ちしています。
お申込みはこちらから。
11月最終の一般見学会です。19日にNHKテレビの「ニュースほっと関西」に阿武山観測所が紹介されると、申込がすぐに定員に達しました。お天気もよく家族ずれの方が多かったです。
地震計の模型を使って説明します。地震計の仕組みが1番よく分かるようです。
世界で1台、ここでしか見ることが出来ない地震計(佐々式大震計)
2代目所長の佐々憲三が開発した地震計です。世界で1台しかない貴重な地震計。NHKでも取り上げられました。近くで起こる大地震を記録するため、大きな水平振り子を使って記録します。
世界に1台、阿武山観測所にしかない「佐々式大震計」
佐々式強震計(上下にある、たすき掛け振り子が特徴)
この地震計の記録部は、麦わらの軸です。軽くてしなやかなので良かったようです。いつも見学者に聞いていますが、皆様、「竹の軸ですか」とおっしゃいます。確かに竹軸に見えますね。
他の地震計も、麦わらの軸があります。補修にこの麦わらを探すのに苦労しています。
記録部(麦わらの軸の先に記録針が付いています)竹軸みたいですね。
大阪府北部地震の説明。高槻市の真ん中が震源地でした。
大阪府北部地震の余震観測で、当時、高槻市をはじめ、近郊に地震計を100台ほど設置しました。一部撤収しましたが、現在も余震観測を継続しています。
地震計は市内に設置しているので、電車・車や都市雑音の影響をもろに受けます。地震観測には最悪の条件下です。雑音の中から地震波を取り出すのは大変難しい作業です。
中庭の紅葉もやっと色付き始めました。
紅葉のもみじ
次回の一般見学会は12月11日、19日の予定です。まだ若干の空きがありますので皆様の参加をお待ちしています。お申込みは阿武山観測所のホームページから https://abuyama.com
11月19日 NHKニュースほっと関西の生中継 観測所の塔もライトアップ
今日は団体見学会です。たかつき市民環境大学のみなさんがご来所されました。良いお天気に恵まれ、阿武山もやっと秋らしくなって、山々の木々も色付きはじめてきたようです。
見学会は午前10時から約2時間の予定で、昼食はテラスで賑やかにお弁当を楽しんでいらっしゃいました。
地震学の歩みセミナー(たかつき市民環境大学のみなさま)
市民大学は高槻市が開設している講座で、地域から取り組む”環境活動・環境教育”の人材を育成するために開講しています。今日は観察会とのことで、阿武山観測所に来ていただきました。
セミナーの後は、お楽しみプログラムとして「阿武山古墳」についての講座です。観測所中庭奥の通称”美人山”にある古墳で、藤原鎌足の墓と云われています。このミニプログラムは日替わりで、古墳をはじめ、岩石・観測所の建物・自然などを紹介しています。希望プログラムの1位は「阿武山古墳」です。
佐々式大震計(世界で1台しかない地震計)
大阪府北部地震の解説パネルでの説明(高槻市の真ん中が震源地です)
屋上展望ツアー(淡路島がうっすらと見えていました)
中庭奥にある阿武山古墳
この阿武山古墳は、唱和9(1934)年に初代所長の志田順によって偶然発見されました。しかし108日後に再び埋め戻されました。こういった事を、観測所の資料から詳しく解説します。”ここだけ”でしか聞けないお話です。
観測所の物置で発見された”藤原鎌足”のX線写真
阿武山観測所には、古墳に関する写真・資料が多くあります。見学会での古墳セミナーで詳しく解説しています。お楽しみに。
10月に入っても夏日が続いていましたが、急に寒くなってきました。今年は異常な暑さで、エアコンもフル稼働状態でしたが、今日の見学会はエアコンOFFでの状態です。
日曜日の見学会のため、家族連れでお子様も多く参加していました。お子様は少し退屈な様子でしたが、屋上展望ツアーでは楽しそうに景色を眺めていました。
午前の見学会・地震学の歴史(西館セミナー室)
阿武山観測所では、現在コロナ感染症対応として定員の半分で見学会を実施しています。通常は30名のところ、15名での受付となっています。
ウィーヘルト地震計の見学(重さ1トン倒立振子が特徴)
ウィーヘルト地震計の見学(お子様も珍しそうに見ていました)
佐々式強震計(やや大きめの地震の観測に使用・たすき掛け振り子が特徴)
大森式地震計(初めて24時間連続で記録できた地震計)
大森式地震計は、その名の通り「大森房吉」が開発した地震計です。それまでの地震計は地震が起こってから動いたのに対して、大森式は24時間連続で記録できたので、P-S時間を正確に読み取ることが出来るようになった。そのため、大森は震源までの距離を求める大森公式を発見した。
ガリチン地震計(光記録部) 電磁式地震計の元祖
人気の屋上展望ツアー(お天気もよく、淡路島や友が島まで見えていました)
地震計などの模型で遊べます。また本物の地震計の前でジャンプ(波形記録も見れます)
ここ、ホワイエは模型展示をしています。地震計の仕組みが分かる模型や、断層運動が分かる模型もあります。また本物の満点地震計(KVS-300)も展示しています。地震計の前でジャンプすると、地震波形モニターで観察することができます。お子様はジャンプの応酬で楽しんでいました。
この満点地震計は、大阪府北部地震の余震観察で、高槻市や枚方市・茨木市など設置して現在観測をしています。阿武山観測所は満点計画の基地として、小学生の防災学習プログラムにも取り組んでいます。
今日のミニプログラム阿武山観測所の建物ツアー
阿武山観測所は昭和5年(1930年)開設の地震観測所です。レトロな建築物は大阪府の近代化遺産100選にも選ばれています。モダニズム建築(ドイツ表現主義)の建築です。地震計より建物だけ見たいという”建築ファン”も多くいらっしゃいます。
普段入ることが出来ない部屋にも案内しています。特に暖炉のある部屋、また、寄木床の昭和教室も見どころの1つです。
昭和教室の床(珍しいヘリンボーン床)
この床が見つかったのは最近のことですが、この話はまたの機会にお話しします。
地震観測所としては日本に例を見ないミュージアムです。歴代地震計から建築物、大阪平野が180度眺望の展望ツアー。地震計は動態状態の物もあり、当時からその場所で地震観測をしていたままの姿で展示しています。(解説はサポーターがご案内しています)
見学会セミナーのあとは、おまけのプログラム(ミニツアー)もあります。観測所の建物、阿武山古墳、観測所周辺の植物観察ツアーや岩石セミナーなどがあります。
地震観測所で阿武山古墳?。観測所中庭奥で偶然発見された古墳について、面白い解説があります。見学会でのお楽しみ)
ぜひ一度、阿武山観測所の施設見学会にお越しください。月に2回の開催です。また団体見学会もやっています。詳しくは阿武山観測所のホームページから
9月19日、日曜日の一般見学会で、家族連れの皆様が多かったです。地震学は小さなお子様には少し難しかったようですが、展示模型で遊んでいました。
ホワイエの展示は、断層模型、地震計の仕組みが分かる地震計模型やペットボトル地震計などもあります。また、本物の地震計(満点地震計)で地震波形をモニターで見られます。リアルタイムで地震観測結果をモニターで観ることができます。
変わったものでは、「ミルンヤンマ」の昆虫標本があります。これは、イギリスの地震学者のジョン・ミルンが日本で発見したトンボです。彼の名前から名付けられました。
西館2階のホワイエ展示室
満点地震計(KVS-300)
2Hz可動コイル型速度計センサーで、このクラスでは世界最最小・最軽量の地震計で、北摂地方に約100点を設置しています。阿武山観測所は満点の基地として、現在、この地震観測網で研究をおこなっています。
実際の設置状況
佐々式強震計の展示室(本館地階)
佐々式強震計(二代目所長の佐々憲三が開発)
この地震計は、振り子が上下2段で、それぞれ板バネで繋がっています。連成振り子といいます。
記録針の軸は、麦わらです。軽くてしなやかだったようです。
阿武山観測所には、多くの歴代地震計を展示しています。多くの地震計は、昔からその場所で観測していたままの姿をご覧いただきます。ほんとうに歴史を感じることができます。解説はサポーターがその場で詳しく説明します。
人気の屋上展望(本館三階屋上)
9月の一般見学会は今日で終わりです。10月の見学会は少し空きがありますので、皆様のご来所をお待ちしています。また10月は例年恒例の、特別公開「京大ウィークス2021」が開催予定です。特別講演では、南海トラフ・大阪府北部地震や、防災クイズセミナーなど予定しています。各展示室は自由観覧できます。普段入ることの出来ない場所まで見学できます。
阿武山観測所までのアクセスは、JR高槻駅から送迎車を運行いたします。詳しくは、阿武山観測所ホームページをご覧ください。 https://abuuyama.com
開催日 10月10日(日)、11日(祝・月) 10:00~16:00